「何をしたらいいのか分からない」人の悩みを集めて、何に迷っているのか分析してみた

「やりたいことが分からない」という悩みの中身を複数の悩みに分けて調べるナマケモノのイラスト やりたいこと・次の一歩

「何かやりたい」

「このままでは嫌だ」

「今の生活を変えたい」

そう思っている。

でも、

「じゃあ、何をしたい?」

と聞かれると答えられない。

「やりたいことがないのかな」

と思ってしまう。

でも、ネットで実際に「何がしたいのか分からない」「やりたいことが見つからない」と悩んでいる人の声を見ていくと、どうも一種類ではなさそうだった。

仕事を辞めたいけど次が分からない人。

やりたいことが多すぎて決められない人。

他人と比べて焦っている人。

そもそも自分が何に興味を持てるのか分からない人。

「何をしたらいいのか分からない」という一言でも、中身はかなり違う。

何をしたらいいのか分からない状態から現在地を整理して少しずつ方向が見えてくる流れを示した図

今回は、この悩みを実際の声からいくつかに分けて、

「結局、この人たちは何に迷っているんだろう?」

を考えてみた。

まず、「やりたいことが分からない」は一つの悩みじゃなかった

今回、ネットで見つけた悩みを見ていて、最初に感じたのがこれだった。

「やりたいことが分からない」

という言葉は同じでも、その人が困っている場所が違う。

ざっくり分けると、こんな感じになる。

悩みのタイプ本人の中で起きていること
今の状態が嫌「このままは嫌。でも次にどうしたいか分からない」
やりたいことが多すぎる「これも良さそう、あれも良さそう。決められない」
何にも興味が持てない「そもそも何をしても楽しそうに思えない」
他人と比べて焦る「みんな夢や目標があるのに、自分だけ何もない」
自分に合うものが分からない「好きなことも得意なことも、いまいち分からない」
条件が多すぎる「やりたいことはありそうだけど、お金・時間・生活を考えると難しい」
考えすぎて決められない「正解を選びたいので、ずっと比較してしまう」

もちろん、実際には一人の中に複数が重なっていることもある。

でも、この分け方をすると少し見えやすい。

「やりたいことが分からない」

という問題ではなく、

「自分は何が分からないのか分からない」

という状態になっている人もいるからだ。

「今の仕事が嫌」と「やりたいことがある」は別だった

特に多いと感じたのが、

「今の仕事を続けたくない」

から始まるパターン。

ここでは、

「じゃあ何がしたい?」

と聞かれても答えられない。

でも、よく考えると、

「何かをやりたい」の前に「今の何かを変えたい」がある。

例えば、

「仕事が嫌」

だけでも中身は違う。

人間関係が嫌なのか。

拘束時間が嫌なのか。

給料が低いことが嫌なのか。

仕事そのものが嫌なのか。

自由に決められないことが嫌なのか。

毎日同じことをするのが嫌なのか。

ここを分けないまま、

「自分に向いている仕事は何だろう?」

と探し始めると、候補が大量に出てくる。

転職。

副業。

フリーランス。

資格。

独立。

在宅ワーク。

いろいろある。

でも、

「自分が変えたいもの」

が分かっていなければ、どれがいいか判断する基準もない。

だから場合によっては、

「何をしたいか」より先に、「今の何が嫌なのか」を見たほうがいい。

「自由になりたい」「お金が欲しい」も、まだ方向ではない

これもかなりややこしい。

「もっと自由になりたい」

「お金に余裕が欲しい」

「好きなことを仕事にしたい」

こういう気持ちは、本物だと思う。

ただ、それだけでは、

「じゃあ何をすればいい?」

までは決まらない。

例えば、

「自由になりたい」

なら、

時間を自由にしたいのか。

場所を自由にしたいのか。

人間関係から自由になりたいのか。

自分で仕事を決めたいのか。

ここで意味が変わる。

「お金が欲しい」も同じ。

「生活を少し楽にしたい」のか、

「毎月10万円くらい増やしたい」のか、

「会社を辞められるくらい欲しい」のか、

で取るべき行動は変わってくる。

だから、

「やりたいことが分からない」と思ったら、「自分はどんな状態になりたいのか」を先に見る

という方法もある。

まだ仕事の名前が出てこなくてもいい。

「やりたいことが多すぎる」人も、実は同じところで迷っている

「やりたいことがない」の反対側に、

「やりたいことが多すぎる」

という人もいる。

ブログも気になる。

動画も気になる。

資格も取りたい。

新しい仕事もやってみたい。

「これも面白そう!」

と思って調べる。

すると別のものが出てくる。

「こっちのほうがいいかも」

となる。

さらに調べる。

また別のものが出てくる。

こうして、

「やりたいことが多いのに、一つも進まない」

という状態になる。

選択肢が多いこと自体が悪いわけではない。

人によっては、選択肢が多くても普通に決められる。

逆に、候補が少なくても、自分が何を基準に選べばいいのか分からなければ迷う。

だから、

「選択肢を減らせ!」

という単純な話でもない。

むしろ、

「自分は何を基準に選ぶのか」が分かっていない

ことが問題になる場合がある。

他人を見て「これやりたい」と思っているだけかもしれない

SNSやYouTubeを見ていると、いろんな生き方が出てくる。

会社を辞めた人。

好きなことで生活している人。

自分で会社をやっている人。

楽しそうに働いている人。

それを見て、

「いいなあ」

と思う。

その瞬間、

「自分もこれやりたい!」

となる。

でも、少し時間が経つと、

「……本当にこれがやりたいのかな?」

となる。

これも「やりたいことが分からない」に入ると思う。

例えば、

「独立している人が羨ましい」

としても、

独立そのものが羨ましいとは限らない。

自由な時間が欲しいのかもしれない。

人に指示されたくないのかもしれない。

収入を増やしたいのかもしれない。

自分で何かを決めたいのかもしれない。

だから、

「何をやっている人が羨ましい?」だけではなく、「その人の何が羨ましい?」

まで考えると、少し分かってくることがある。

「何にも興味がない」と感じるなら、「少し気になる」から探してみる

「本当に何がしたいのか分からない」

という人の中には、

「そもそも興味を持てるものがない」

という人もいる。

仕事も趣味も特にない。

休日は動画を見る。

ゲームをするわけでもない。

何か勉強したいわけでもない。

「将来何になりたい?」

と聞かれても、特にない。

この場合は、

「好きなことを探せ!」

と言われても、かなり難しい。

だから無理に、

「人生をかけてやりたいこと」

を見つけようとするより、

「少し気になるもの」

を探してもいい。

「ちょっと面白そう」

「これは何なんだろう」

「一回やってみたい」

くらい。

興味の強さが最初から100点である必要はない。

実際にやってみないと分からないこともある

ここは「やりたいこと探し」を考えるうえで重要だと思う。

頭の中では、

「これは絶対自分に合う」

と思っていたものが、実際にやってみたら全然違う。

逆に、

「別にそんなに興味ない」

と思っていたものを触ってみたら、意外と面白かった。

これは、頭の中だけで考えていても分からない。

やってみた結果、

「これは好き」

「これは違う」

「ここは好きだけど、こっちは嫌」

という情報が増えるからだ。

キャリア探索について調べてみると、実際に情報を集めたり、自分について考えたりする「探索行動」と、その後の進路の決まり具合との関係を追った研究があった。

Lentらの2019年の縦断研究では、420人の大学生を対象に、キャリアについての探索行動や自己効力感、目標などを調べ、時間をあけて再度測定している。その結果、探索行動への関与や、その後の進路をどれくらい決められているかなどとの関係が確認された。

もちろん、大学生を対象にした研究なので、僕たち社会人にそのまま当てはまるとは限らない。

それでも、「頭の中だけで答えを出そうとする」のではなく、実際に情報を集めたり、自分について考えたりしながら自分の方向を考えていくことは、キャリア探索の研究でも扱われている。

Lent, R. W., Morris, T. R., Penn, L. T., & Ireland, G. W. (2019). Social-cognitive predictors of career exploration and decision-making: Longitudinal test of the career self-management model. Journal of Counseling Psychology, 66(2), 184–194.

「違った」と分かっただけでも、材料は増えている

例えば、

「動画編集をやってみよう」

と思った。

しばらく触ってみた。

でも、

「思っていたより全然面白くない」

だった。

これだけだと、

「時間を無駄にした」

と感じるかもしれない。

でも、

「自分は動画編集が好きじゃない」

ということは分かった。

あるいは、

「動画編集自体は嫌じゃない。でも、一人で黙々と細かい作業を続けるのは嫌だ」

と分かるかもしれない。

そうなると、さらに一歩進んで、

「じゃあ、人と関わる要素があるもののほうがいいのかも」

となる。

こうやって、

「好き」

だけではなく、

「嫌い」

「苦手」

「意外と好き」

「ここだけ面白い」

も材料になる。

「違った」は、必ずしも後退ではない。

「やりたいこと」を探すなら、過去の行動も意外と使える

自分が何をしたいか分からないとき、

「自分の好きなことは何ですか?」

と聞かれると止まる人もいる。

そういうときは、

「今まで自分は何に時間を使っていた?」

を見るほうが分かりやすいことがある。

例えば、

気づいたらずっと調べていたもの。

頼まれていないのに上達したかったもの。

失敗しても何度もやったもの。

気づいたら時間がなくなっていたもの。

別にお金にならなくても続けていたもの。

こういう行動には、本人が意識していない興味が出ていることがある。

「好きなこと」という言葉にこだわらなくてもいい。

実際の自分の行動を見る。

これだけでも、少し違った材料が出てくる。

僕自身も、過去に続いたものと続かなかったものを実際に並べて比べてみた。

「やりたいことが分からない」を、もう一度分解してみる

ここまでをまとめると、こんな感じになる。

「やりたいことが分からない」の中身まず見てみるもの
今のままが嫌今の何が嫌なのか
なりたい状態はあるどんな状態になりたいのか
候補が多すぎる何を基準に選ぶのか
他人を見て羨ましいその人の何が羨ましいのか
何にも興味がない「少し気になる」を探す
自分に合うものが分からない過去の行動や実際の経験
頭の中だけで考え続ける実際に小さく触れてみる
やってみても違った「何が違ったのか」を見る

こうやって見ると、

「やりたいことを見つける」

という一言が、かなり大ざっぱだったことが分かる。

僕自身も、最初から「これがやりたい」と分かっていたわけではない

ここまでを他人の悩みだけで書いてきたけど、僕自身も昔はかなり迷走していた。

「自分でもお金を稼げるようになりたい」

と思って、副業について調べまくった。

でも、調べれば調べるほど候補が増えた。

今振り返ると、あの頃の僕は、

「やりたいことが分からない」

というより、

「自分が何を求めているのかを整理しきれていないまま、世の中にある選択肢の中から正解を探していた」

んだと思う。

だから、何を見ても決め手がなかった。

今は、

「自分の経験や知識でできることで、誰かの役に立てること」

というところまで考えるようになった。

これが最終回答なのかは、まだ分からない。

この記事を書いている時点では、このブログもまだお金になっていない。

それでも、

「やっていて楽しい」

「自分の経験を使える」

「人の悩みについて考えられる」

というものがある。

だから今は、最初から人生の答えを決めるより、

「これは自分に合うかもしれない」という方向を持って、実際にやってみる

ことのほうが大事だと思っている。

「やりたいこと」を一発で見つけなくてもいい

結局、

「自分は何がしたいんだ?」

に対して、すぐ答えが出なくてもいいと思う。

まず、

「これは嫌だ」

でもいい。

「こういう生活がしたい」

でもいい。

「これちょっと気になる」

でもいい。

「昔から気づいたらこれをやっている」

でもいい。

そこから実際に触れてみる。

そして、

「好き」

「違う」

「ここは面白い」

「これは苦痛」

という自分の反応を見る。

その材料が少しずつ増えていく。

すると、

「自分って、こういうことには興味を持つんだな」

「逆に、これは全然ダメだな」

と分かってくる。

その先で、

「もしかして、こういう方向がやりたいのかも」

となることがある。

だから、

「やりたいことを見つけなきゃ」

と考えて、最初から人生の答えを探さなくてもいい。

むしろ、

「今の自分について、まだ何が分かっていないんだろう?」

と考えてみる。

そして、気になるものに少し触れてみる。

「違った」と分かるのも前進。

「意外と好き」と分かるのも前進。

そうやって少しずつ材料を増やしていけばいい。

「やりたいこと」は、最初から完成した答えとして頭の中にあるとは限らない。

触って、考えて、違いを知って、その反応を集めていくうちに、少しずつ輪郭が見えてくるものなのかもしれない。

そして、

「何をやりたいかは、だいぶ見えてきた。

じゃあ、そのために何をすればいい?」

となったら、次はそこを考える。

【次に読む】
「やりたいこと→決定!|何すれば?→迷走中」この状態を動けるように分解してみた

僕自身も、何度も止まりながら、自分がどんなときに動きやすいのかを考えてきた。その経緯はプロフィールに書いている。

【今回の見方について】
Yahoo!知恵袋、公開SNS、Q&Aサイト、個人ブログ・noteなどで公開されている「何がしたいのか分からない」「やりたいことが見つからない」といった悩みや体験談を見て、共通する迷い方を僕なりに整理した。

本文に出てくる悩みの例は、特定の投稿をそのまま引用したものではなく、見つけた内容をもとに要約・再構成している。分類も僕自身によるもので、世の中全体の割合や医学的・心理学的な分類を示すものではない。

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